2014/12/30

年に一度?の買い出し☆倉敷で新顔ばかり5機

年の瀬も迫る12/28、冷たい雨の中、日本最大のモデルプレーン専門店を訪れるために岡山県倉敷市を訪れた。交通費を少しでも浮かせるためにJRの在来線で4時間近くかけて行くことに。時間はかかるがあえて赤穂線経由を選んだ。理由は途中で海が見えるのと、こちらの方が圧倒的に空いているからだ。これもたまの遠出にはちょうど旅気分も味わえるのでよかった。しかし途中から雲行きが怪しくなりついには雨模様に。倉敷駅からは歩いて15分ほど。以前にも一度だけ訪れたことがあったのですんなり着いた。
途中の日生駅で、奥に見えるのは小豆島行きのフェリー
 
雨にもかかわらずちょこちょこ客が入ってくる。年末休暇を利用して遠方から来るのだろうか。倉庫のような広い店内に棚が並びびっしり商品の箱がある。引き戸式の棚もあり、自由に戸を開けて探すことができる。手前の箱積みの奥にはまた違う箱積みがあったりするので、お目当てのものを探すのはちょっと大変だ。ちなみにあらかじめ商品番号などが分かっていればスタッフがすぐに調べてくれる。今回は先日送ってきたクロスウイングのカタログに同封の価格表を持参で赴いた。もちろん事前に欲しいもの候補をチェックしてだ。
いくつかはお目当てが見つかったが、案の定いくつかは見つからない。そこで店員に尋ねてみることに。するとやはり在庫切れとのこと。あれば奇跡に近いものもあったのでまぁ仕方ない。今回はこれまで1機も持っていない現存エアラインの現行塗装機限定で5機をチョイス。ちなみにこのブログは2人で運営していているのでコレクションも重ならないように2人で集めている。したがって今回の5機も1人で買うわけではない。
レジで清算した時にポイントカード(1年間有効)を作ってもらえた。こんなものがあるのは知らなかった。でもよく聞くと倉敷本店限定だそうだ。普段からちょくちょく利用できる距離ならありがたいカードだが、年に1回か2回が精一杯なのでスタンプが全部貯まる可能性は・・・ほぼないだろう。ちなみにスタンプが埋まると2000円の金券として使える。

さて今回入手した5機は、
★アイスランド航空 herpa B757-200(左上)
★S7航空 herpa B767-300ER(右上)
★セーシェル航空 herpa A330-200(左中)
★TAM航空 herpa B777-300ER(右中)
★中国東方航空 herpa A340-600(左下)



もうひとつのアメリカン☆アメリカンイーグル航空CRJ700

続いてアメリカのリージョナルエアライン。日本で言えばJALに対してJAL EXPRESSやJ-AIRのような存在。あの大手アメリカン航空の子会社だが、アメリカンイーグルとはブランド名に過ぎない。実際に就航を行っているのはエンボイエアーという会社である。
全米でよく目にするこの小型機だが、先のサウスウエスト航空同様にモデルとしてはかなりレアな部類だ。なんとか発売当時の定価位の価格でオークションで入手。少し前にeBayで入手したATR72と合わせて2機集まったことになる。リージョナル専門なのでCRJ700は同社最大機となる。近年はアメリカン航空と同じガンメタ&星条旗の新塗装へ移行しつつある。これもJAL系のリージョナル子会社と同じ傾向だ。個性がなくなるのはちょっと残念だ。
さて、モデルの尾翼はイーグルの羽を表している。親会社のアメリカン航空は「AA」とこのイーグルの組み合わせだ(注:旧塗装の場合)。ただこちらのイーグルは赤青の2色である。実はアメリカンコネクションというもうひとつのリージョナルブランドがあり、こちらは青1色のイーグルである。何ともややこしく遠目で見て判断がつきにくい。いずれにしてもアメリカン航空の大型機の周囲に同じ塗装パターンのアメリカンイーグル航空の小型機がうろうろしているのは全米でおなじみの光景である。新塗装になってもこの光景に変わりはないが、イーグルのかっこいいロゴがなくなってしまうのは非常に残念だ。一番好きだったデザインをこのモデルで残しておきたい。

世界最大のLCC☆青いサウスウエスト航空B737-800!

真っ青な機体に「SouthWest」のロゴがかっこいいこの飛行機。500機を越える保有機とユニークな経営で成功を収めるサウスウエスト航空だ。最近塗装変更がなされ尾翼のロゴタイプが消えたのは少し残念だが、カラーイメージはそのままなのはうれしい。
サウスウエスト航空の特徴はなんといってもその経営方針だ。9.11以降の航空需要が大きく落ち込んだ時代、多くのエアラインが従業員のリストラや給与カットを行った。そんな中サウスウエストだけは従業員のリストラはもちろん、給与の減額も行わなかった。「社員第一、顧客第二」をモットーにしているのだ。このことは結果として最高のサービスを顧客へ届けられることに繋がっている。その証明として今や全米No.1LCCと唄われている。そして保有機の全てがB737シリーズというのもユニークだ。これはコスト削減を従業員のカットで行うのではなく、例えば保有機を統一することにより機体整備やパイロット育成などの面で大きくコストのスリム化が実現できる。まさに737天国なのだ。
アメリカのリージョナルエアラインは1/500でのモデル化が意外と乏しい。それだけにこのモデルも今はショップなどで流通することは稀だ。eBayなどでは小型機にも関わらず高値が付く。それだけに国内オークションで奇跡的に競ることなく格安落札できたのはラッキーだ。

2014/12/27

ロシア・コーカサス地方のエアライン☆KMV

今回は3発ジェットのロシア機に「KMV」という大きなロゴがインパクトあるモデル。実は映像で見て知っていただけで、これが何という(何と読む)エアラインかも知らなかった。このモデルは前々から入手したいと思っていたが、少し古い商品なので現在店頭には並んでいない。たまたまネットオークションで見つけこれまた格安で入手できた。
さて、このエアラインの名称は「カヴミンヴォディアヴィア(英語表記:Kavminvodyavia)」だ。何度読み返しても覚えにくい。ロシア南西部ミネラーリヌィエ・ヴォードィ空港を拠点にしたエアラインだったが近年倒産してしまった。コーカサス地方は黒海とカスピ海に挟まれ、南には急峻なコーカサス山脈がそびえる地域だ。この山脈の南側はグルジア共和国だ。こんな地域のエアラインなど日本への飛来実績は皆無だろう。それだけに神秘的で謎めいている。
オークションでは他に入札が入らなかったように、レアだけどもかなりマニアックなモデルだ。ロシア機コレクションの充実には欠かせない一品!

英国老舗エアラインの最新鋭☆ドリームライナー

ブリティッシュ・エアウエイズは少し前まで日本では英国航空と呼ばれていた。最近ではトルコ航空がターキッシュと変更しているように、英語読みをそのまま持ち込もうとする動きがあるようだ。国際時代にその動きは歓迎してもいいのだが、なぜか英国という響きにある独特のブランドだけは捨てがたい。今でも「英国フェア」など漢字表記が好まれるのも事実だ。
さて、このモデルはヘルパから2013年にリリースされたもの。これもまた中古ショップで格安で入手できた。ブリティッシュ・エアウエイズは欧州では珍しくA380以外の全ての大型機をボーイング製が占める。ドリームライナーはB767-300やB777-200の後継機として選定されたのだろう。同社は世界中に多くの就航路線を持っており、全てが採算の良い路線とは限らない。またこのような大手エアラインの路線ともなると簡単に廃止することもできない。このドリームライナーはそんな微妙な路線にとって救世主的な存在だ。このクラスの機は他の欧州エアラインなら多くがA330を採用しているので、この地域では少しばかり異彩を放っていると言える。
歴史ある古い英国と最新鋭のドリームライナー。今の機体デザインとマッチしているが、深い紺色が特徴だった前塗装バージョンも見てみたかったように思う。いずれにしてもB787は延長型を含め結構な発注をかけているので、間違いなく今後の主力級になっていくだろう。新時代の「英国航空」の代表モデルとして眺めて楽しみたい。

2014/12/23

全世界でヒットしたあの大作をまとって☆NZ航空B747-400

毎回ブログ記事として紹介しているモデルは、最近入手したものをできるだけリアルタイムで掲載することを目標にしている。もちろん即日アップが理想だが、ここ最近入手ラッシュでなかなか追いついていない。といっても新品は円安の影響でずいぶん高額になっているので、少し昔の中古品やオークションからの入手が多くなってきた。今回のモデルも中古品だ。
このモデル、何と言っても機体に大きくデザインされた「ロード・オブ・ザ・リング」のPRが特徴だ。この印刷は素晴らしい!あらかじめ印刷されたデカールならともかく、ヘルパは曲面の機体への直接印刷なのだ。ヘルパ社の自慢のタンポ印刷技術を世界へ知らしめた代表作と言えよう。ニュージーランド航空のモデルは概して入手困難だ。今回のモデルで3機目となった。B747-400の標準塗装は既に入手済だが、このエアラインは特別塗装がすっかり有名だ。現塗装機でも「オールブラックス」と呼ばれる全体が漆黒のバージョンが存在する。いずれにしてもこの手のデザインは世界中で見てもピカイチかも知れない。
ニュージーランドは美しい山々やフィヨルドなど大自然が自慢の国。この映画のロケも多くがニュージーランドで行われ、映画のPRがニュージーランドそのもののPRにもなっている。漆黒&シダ植物の新デザインも悪くないが、この緑をベースにしたデザインはとても穏やかでホッとするいいデザインだと思う。新CIが発表された時は正直驚いた。そしてB747-400もつい最近退役してしまった。この美しいデザインと美しい機体はいずれも過去のものとなってしまった。モデルはもう見られない過去の記憶もカタチで残せるのがいい。

ケニアの新型機!B787-8☆ドリームライナー

アフリカ大手エアラインのひとつケニア航空。最近あのドリームライナーを導入したことで話題になったのは記憶に新しい。ケニアはアフリカ東部に位置する高原国。残念ながら日本からアフリカへの直行便が現時点ではないのでとても遠い国である。
さてこのモデル、ヘルパから最近リリースされた新商品。2010年に航空連合「スカイチーム」へ加入したばかりなので、このロゴが入る初めてのモデルとなる。機体デザインは近年取り入れられた新CI。アフリカのフラッグシップエアラインに共通しているが、国旗をベースにしたカラー&デザインである。シンプルながらダイナミックさとセンスを両立させている。機体にある「The Pride of Africa」は、アフリカ全体を背負って立つ代表的エアラインという立場を表しているのだろうか。この少し崩した字体がなんともいいアクセントとなっている。同地域のもうひとつの大手、エチオピア航空とともに、アフリカ各国を結ぶ路線だけでなく、ヨーロッパやアジアへの路線も数多く持っている。日本からだと香港からナイロビ直行便がある。B787のような経済的で航続距離の長い旅客機の登場により、今後の直行便就航地の拡張に期待が持てる。近い将来、成田や羽田、関空などへの就航はあるのか。そんな期待も寄せつつこのモデルでまだ見ぬ遠いアフリカに思いを馳せたい。

2014/12/20

スカイブルーがまぶしいロシア機☆ウラル航空Tu-154M

ヨーロッパロシアとシベリアの狭間に位置するエカテリングルクを本拠地にしている航空会社。日本ではかなりマイナーなエアラインだ。ロシアのエアラインと言えばその特徴はなんといっても旧ソ連機だ。確かに少し前までは、今回のモデル同様のTu-154や134、IL-62など、独特のフォルムの機体が戦闘機のような甲高いエンジン音を奏でながら飛んでいた。
ウラル航空は2011年にこのTu-154Mを全機退役させている。他のロシア系エアラインも2010年前後にそのほとんどを退役させた。退役の理由のひとつは老朽化であるが他に重大な理由が2つある。1つは経済性だ。一説によるとこのTu-154Mを黒字で就航させ続けるには搭乗率80パーセントが損益分岐点だったそうだ。これはかなりのハードルだ。そしてもう1つが事故率の高さだ。Tu-154は計1000機ほど製造されたが、この内約4パーセントにあたる38機が事故で大破している。当時のメドベージェフ大統領もこの事実を受け止め運行中止を告げている。こんなことからここ数年の間に旧ソ連機は急激に数を減らした。今や全世界の絶滅危惧種である。
さてこのウラル航空の機体、見た目も鮮やかなスカイブルーが特徴だ。ボディは前部のロゴからそのままチートラインへ連続し流れを感じる。また尾翼にもロゴが配されていて全体的なバランスは◎だ。この3発Tu-154Mに良く合うデザインだ。しかし近年デザインの変更がなされ、ロゴは少しくずしたより柔らかいタッチのものとなり、機体デザインもホワイトボディをベースに尾翼から続く弓なりのラインを配した今風のものとなっている。悪く言えば特徴がなくなったのかもしれない。
まだロシア機が飛んでいたつい数年前の名残を留めるモデルとして大切にしたい。

アフリカのトップエアライン☆南アフリカ航空A340-600!

アフリカ系エアラインはリリースが少ない。これは今も昔もそうである。しかし個人的には最近ちょっとずつアフリカ系のコレクションが充実してきた。意識的に探しているのか、偶発的な巡り会わせか分からないが、いずれにしてもいいことだ
さて今回入手できたのはA340-600というとても長く見える機種である。海外のフォーラムに目を通すと、しばしばこの機種の話題が登場する。そして「この世で最も美しい機体」とも評されている。そう、B747-8が登場するまで世界最長を誇る長くスマートな機体であった。
南アフリカはイギリス連邦を代表する国である。すなわち就航先として最も重要視されるのは伝統的にイギリスである。同様にシンガポール航空やかつてイギリス連邦だった香港のキャセイパシフィック航空などイギリスから遠く離れたイギリス連邦系のエアラインを見るとおよそ共通点がある。それはいずれも4発の大型機を多数保有していること。これらの航空会社はそもそもの使命が自国とイギリスを結ぶことにある。必然的に長距離路線を持つことになり、昔から長距離向けの大型機の導入に積極的だった。そのひとつがA340-600であろう。かつて洋上の長距離飛行にはフェイルセーフの観点からエンジンの発数が3発以上でなければならなかった。その名残でこのような4発機を多数保有してきる。
そしてもうひとつ、イギリスへの長距離路線を運行させるノウハウの蓄積から、いずれもワールドワイドなエアラインになり得たことである。南アフリカ航空もおそらくアフリカ最大の規模を誇る老舗エアラインだ。機体デザインはシンプルながら側面のロゴタイプやカラーリングなど品がある。尾翼は国旗をベースにしつつ太陽などアフリカンテイストをいくつか織り交ぜユニークにしている。いずれにしてもこのA340-600はそう先が長くはないだろう。記憶に残すモデルにしたい。

2014/12/14

意外な在庫品!ヘルパクラブモデル☆ルフトハンザDC-10旧塗装

1年ほど前にクロスウイング本店(倉敷市)へ行った時に見つけたモデル。その時は他のモデルを数点購入したため、惜しみながら見送った。そして先日、クロスウイングから新しいカタログが届き、同梱されていた価格リストの中に、なんとあの商品がリストアップされていた。いくつも国内市場に転がっているわけもないクラブモデルなので、あの商品がそのまま在庫として残っていたとしか考えられない。そう確信して早速大阪店を通して在庫確認してもらうとあるとのことで取り寄せを依頼。通販とは違いクロスウイングの流通網を利用するので送料はかからない。約1週間後に大阪店で受け取り&支払いをした。
eBayやヤフオクで出品されるとかなりの高値が付くモデルである。それが当時の定価のまま新品で購入できたのはかなりラッキーである。クラブモデルとはいえ2007年のモデルなので、今の通常商品並の価格で手に入った。
さてこのモデル、渋いルフトハンザの旧塗装である。腹部がベアメタルでチートラインが入っているため、現行塗装よりもずっとメリハリ感がある。またDC-10はヘルパからのモデル化に恵まれなかったため、これはこれでまた貴重である。同じモデルでルフトハンザ航空専売ヴァージョンもあったらしく、こちらは桐箱のような重厚なパッケージ商品だったようである。同時代塗装ヴァージョンはこれで3機となった。あとは何とかしてB747-100も入手したいところだが、こちらは更に高嶺の花である。

2014/12/13

1世代前の塗装ヴァージョン☆タイ国際航空A330-300

優雅でエキゾチックな雰囲気満載のタイ国際航空は1世代前の塗装でも基本コンセプトは同じ!これほど国の文化や思想などをうまくデザインしたエアラインは他にあるだろうか?
今回入手できたモデルはたまたま中古取り扱い店で驚くほど安価(1000円以下)で売られていたものだ。これまでこの時代の塗装機は1機も所有できていなかったのでラッキーな入手である。「タイ国王(ラーマ9世/現87歳)の72歳の誕生祝」のフレーズが機体後部にマーキングされている。ということは1999年のモデル設定だろうか。
A330-300は大型のエアバス機では現在最も普及している型だ。もっと大型の機材をたくさん保有しているタイ国際航空の中ではむしろ小回りのきく汎用機といったポジションだろう。現に最も多くの都市への就航便で使用されている。今でもメジャーな機ではあるが、1世代前の塗装で見るとなぜかレトロ感を感じる。その理由のひとつは今ではめずらしくなったボディのチートラインだろう。機体に流動感を持たせより長く立派に見せる錯覚効果があるので個人的には好きだが、近年急速に数を減らしているのが事実だ。現在のデザインは斜めのストライプだ。ストライプやウェーブでカラーリングするのは現在の世界の流行だ。もちろんこちらのデザインヴァージョンも凝っていて好きだ。そして今も昔も高級花「蘭」を表す尾翼マークはタイ国際航空のブランドイメージを定着させている。時代設定が明確なゆえにひと昔前のタイ国際航空が蘇る一品だ。

中東の謎のエアライン!?イエメニアA310

中東のエアラインと言えばどこも煌びやかで最新鋭機をバンバン導入しているイメージが強い。しかしいわゆるビッグ4(エミレーツ、カタ-ル、エティハド、ターキッシュ)を除けばどこもちょっとマニアックである。アラビア半島の南端にあるイエメニア(かつてはイエメン・アラブ航空)もその例外ではない。保有機を見てもやや型落ちという印象である。またイラン航空などと並んでB747SPを保有する数少ないエアラインのひとつである。もちろんこちらはVIP機であるが、イラン航空はつい先日退役してしまったので貴重な存在だ。モデルとしてもぜひとも747SPを入手したいところだがヘルパではNG化以降の商品化がない。こちらは今後に期待するしかなさそうだ。
さてモデルとしてみてもイエメニアはレアな部類だ。A310は現在でも3機保有しており、まだまだ第一線で活躍している。ずんぐりと短く太いフォルムが特徴の中型機である。全体としてシンプルな塗装デザインだが、配色といいバランスといいうまくまとめあげられている。エアライン名(英語とアラビア語の併記)の字体も独特で◎だ。尾翼にはイスラム圏を表す月とその中をくぐる何かが描かれている。おそらく航空機をデフォルメしたものだろうが、イエメンと言えばモカコーヒーが有名なのでコーヒー豆を表しているのかも知れない。いずれにせよこの地域を表す伝統的なデザインがベースとなっているようだ。日本にはちょっと馴染み薄いエキゾチックな国の貴重なモデルが追加された。

元祖!日本航空B747-100☆JALリゾッチャB747-300が仲間入り

ここ最近、往年の日航機コレクションの入手が相次いだ。コレクションを始めた頃は、国内航空会社のモデルは高嶺の花でなかなか数を集められなかった。しかし色んな入手ルート(中古取り扱い店やオークションなど)を知るうちにこれまで入手できなかったモデルを安価で揃えられるチャンスが訪れたというわけだ。
まず日本航空の華々しいジャンボ機デビューを飾った初代747(B747-100)である。当時としては世界でも早い段階(1966年)での導入を決定した。もちろん太平洋を横断する長距離国際線での競争力をつけることが目的だったようである。東京~ニューヨークの直行便を実現させたのは、航続距離を延ばしたB747-200導入からである。ジャンボ機デビューは当時、国際的メジャーエアラインとしての登竜門だった。大手エアラインはこぞって747を導入し始め、あっという間に世界中に普及した。747を持つことはステータスでありブランドでもあった。長きに渡り日本航空でも看板機として君臨したが、折りしも東日本大震災のあった2011年に全機が退役してしまった。日航機墜落事故など負の記憶も残したが、それだけ多く日本の空を飛んでいた証拠でもあろう。偉大なジャンボ機の記念すべき初号機モデルである。


そしてもう一つJALが作り出したリゾート路線向けのブランド「リゾッチャ」塗装のジャンボである。当時の流行語にもなったこのリゾッチャは、バブル経済真っ只中の日本を象徴する記憶でもある。なんとも豊かな時代を思い出す明るいポップな塗装は、今ではちょっと考えられないもうひとつのJALの姿だ。今こそこんなブランドがあったら日本も少しは明るくなるのにと思ってしまう。リゾッチャ終焉の頃、この塗装にされる機体は退役行き近しと囁かれていたのも事実である。行き場を失った旅客機の最後の花道とも映る陰のイメージもあったのである。2代目鶴丸の現時点で唯一の所有モデルとしても貴重な一品だ。

2014/12/06

あの人気LCC Peach A320が1/500でクロスウイングが企画!

クロスウイングが最新のカタログを発行した。各スケール、メーカー毎のカラー刷りA4サイズで郵送されてきた。もちろんショップに行けば誰でももらえるらしい。
さて、その中で1/500スケールでの注目は、クロスウイング企画でHogan製の「ピーチ」である。これまで1/400や1/200ではモデル化されてきたが、この手のエアラインは1/500ではまず出ないと思っていた。しかし最近ではスカイマークA330もモデル化され今回のピーチだ。少し前のブログ記事で、モデル化希望リストを掲載した。その中でもリストアップしていたのでなおさらびっくりである。
1/500の世界では現在はsky500を除けば事実上ヘルパの独占だ。欧州の企業なので当然モデル化も欧州が中心になってくる。今回のようにショップ企画で様々なモデルをリリースしてもらえるのはありがたいし、日本におけるコレクターの層を厚くする上でも大変重要だ。モデルはHogan製ということでクオリティ的にはヘルパと同一となりそうだ。現在ヘルパを含め1/500モデルの大半は、中国広東省の経済特区シェンチェン(香港から近い)にあるHoganの製造拠点で委託生産のような形をとって作られているようだ。要するにモデル化する上で最も資金のかかるのは金型製造だ。かつて存在したStarJetsやInflight500などのメーカーも含め、色んな機種の金型が現在シェンチェンに集まっていると考えられる。そしてここの人手を使い先進国では実現不可能なコストで生産されているようだ。
今回のモデルはクロスウイング企画Hogan製だ。前回のスカイマークはHogan製をうたっていなかった。生産会社(Hoganではないが事実上Hoganの傘下)との直接取引か、Hoganを窓口にした取引きかの違いだろうか。いずれにせよA320にしては高額ではあるがうれしいニュースである。

新デザインのアメリカン!小型機の代表B737-800

長らくベアメタルボディが特徴だったアメリカン航空の機体デザインが最近急速に新しいものに変わりつつある。太陽に照らされた金属ボディはいかにもアメリカンという感じでお気に入りだったのでちょっと残念だ。しかし、機体素材がもはや金属ではなくなりつつある近年、いつまでも無塗装というわけにもいかなくなったのでろうか。それにしてもデザインの発送はブリティッシュエアウエイズそのものである。ちょっと芸がなくこれもまた残念だ。
とはいってもアメリカらしさはしっかり残している。なんといっても尾翼にでかでかと配された星条旗はいかにもアメリカだし、ボディに記されたロゴタイプも悪くはない。逆にちょっと上品さは出ているかもしれない。それでも頭文字のAAにイーグルの羽をミックスさせた伝統のマークを捨ててしまったのは特に残念だ。アメリカン航空の従業員からもCIの変更には多数の反対もあったという。ブランドの浸透のためか、アメリカンイーグルも同じデザインになってしまった。
さて、モデルのB737-800はボーイング小型機の中で現在最も普及している機体だ。競合機種のエアバスA320と比べてシャープな印象だ。アメリカ国内はもちろん近隣の中・南米地域への路線でも活躍している。特にアメリカ中西部や南米には高地に位置する離着陸の難しい空港も多い。そんな地ではこの機動性の高いB737は重宝される。小型機ながら現在のアメリカンの勇士を感じるモデルだ。

2014/12/03

ソ連時代のホープ!アエロフロート Tu-154B

アエロフロートはソ連時代から続くロシア最大の航空会社。ソ連崩壊後もしばらくは同じ塗装で飛んでいた。ただし尾翼の国旗とレジ番号は変更された。どこか無機質で無骨な東側らしい塗装デザインがこの機体にはなぜか似合う。シリーズ最終型であるTu-154Mはモデル数も多いが、Tu-154Bというのは実はちょっとレアモデルだ。近年急速に退役が進み、もう現役ではほとんど見られなくなったが、ほんの10数年前までは日本でもしばしば見られた東側のメジャー機だった。ロシア製の航空機は今の西側のジェット旅客機から比べるととにかくうるさかったらしい。戦闘機のような甲高いエンジン音を響かせ黒煙を吐きながら飛ぶ姿は、どこか古くさくも凛々しく見える。大きく目立つCCCPから始まるレジ番号が時代を感じさせる一品だ。

2014/12/02

アフリカ最北端の国のエアライン。

中古モデルを扱う店めぐりは結構楽しい。今はもうないモデルメーカーの製品や、絶版品などが多数出回っているからだ。そんな偶発的な出会いで購入したものの一つがこのチュニスエア、B737-600。鹿が勢いよく飛び跳ねる尾翼は、奈良でおなじみのバス会社のマークを思わせる。北アフリカは乾燥した大地だ。ステップをかけめぐる鹿をデザインしたのだろうか。
イスラム圏のエアラインはゴージャスで煌びやかなデザインが多い。そんな中、身近な陸上動物をデザイン化したのは他にカタール航空くらいだろうか。チュニジアという国にあまりイメージがないが、このモデルを眺めていると地中海に面した穏やかな場所が思い浮かぶ。チュニスエアといいB737-600といいレアなモデルが入手できた。

アイルランドの緑のフラッグシップ!エアリンガス A320

西ヨーロッパのエアラインは1/500の世界では最も充実している。特にフラッグシップと呼ばれる1国を代表するエアラインならなおさらだ。それでもまだ1機のモデルもない国がいくつかある。その1つがアイルランドだ。アイルランドの航空会社で結構有名なのはハープの尾翼が美しいLCC「ライアンエアー」かも知れない。しかしフラッグシップではない。緑のクローバーのマークが目印の「エアリンガス」がフラッグシップである。かつてはB747も保有しておりこのモデル化もされていることからずっと探していたが、これがなかなか手に入らない。海外のショップやeBayを探してもめったにお目にかかれない珍品である。現在の主力機はA320ファミリーだ。北米路線の一部でA330やB757を就航させているようだが圧倒的に小型機天国。 入手困難なモデルにこだわり続けるよりも、まずはこの主力機をということで購入。もちろんエアラインモデル専門店で普通に。いまいちあか抜けしないカラーリングだが、緑はアイルランドの伝統色。日本ではあまりなじみのないエアラインだが、ディスプレイしてみると意外と目立つ存在に!?