2015/03/28

どう飾るか?☆ディスプレイ編

1/500エアプレインモデルは小さく飾りやすい。しかしそれだけにどんどん数が増える悪魔のスケールでもある。今回はせっかくのモデルをどうディスプレイするかについての話題である。
モデルは精密品である。コレクターの中にはできるだけ箱から出さずに所持することに喜びを感じる方も多い。いわゆる資産主義である。中古市場などでは箱に欠陥があるだけでずいぶん価値が落ちるようだが、個人的には内容主義である。箱が欠品なだけで信じがたい価格で入手したモデルも多々ある。カラフルで美しいエアプレインはできるだけ目で見て楽しみたい。
過去のモデルには一部に変色のしやすいプラスティックパーツのあるものや、塗装のひび割れのしやすいものもある。そこでできるだけ外気を遮断できる密閉性の高いケースに入れて飾りたい。家具としてのディスプレイケースもあるが、ちょっと気の利いたものはとても高価だ。さらにどの程度までコレクションが増えるかも計算しながらサイズ選びをする必要がある。コレクションの数が増えるタイミングでその都度容量を増やせ、なおかつ見た目の美しいものがベストである。意外と的を得たものを探すのは難しい。比較的入手が容易で前述の条件を満たしたものとして愛用しているものがある。それが蝶プラ工業(本社:愛知県稲沢市)製のデスコシリーズだ。オフィスでの書類ケースとしても使える収納用品の一種だが、BS-1(フタ付)という型は1/500モデルに最適だ。結構密閉性の高いフタが付き、タワーのように積み重ねていける。1ケースにB737シリーズやA320シリーズなど小型機なら20機程度、B777.やB747、A330など大型機なら6機、A380またはB747-8なら4機飾ることができる。以下の写真の範囲で200機以上収納している。
デスコBS-1(フタ付)を使ったディスプレイ例
 この商品は最近まで一部の東急ハンズで取り扱いがあったが、少なくとも関西の全東急ハンズにおいて取り扱いがなくなってしまった。大手ホームセンターでも見たことがない。今では送料のかからないAmazone頼みとなっているのは残念だ。もっと需要があれば店頭での取り扱いが存続されたのだろう。1ケース1404円という価格も少し高いのかも知れないがクオリティの高い日本製である。コレクションの数に合わせて増床できるのでコストパフォーマンスは逆に高いと考えている。
このようないい商品は埋もれてほしくない。この記事を読んでくれたコレクターの中でひとりでもこのケースのファンが増えてくれたらうれしい。 航空機モデル専門店で取り扱ってくれないだろうか?

2015/03/25

もうひとつの中東エアライン☆ミドル・イースト航空A330-200

近年急成長を遂げる中東地域のエアラインのなかでも、世界的に有名になった御三家がある。エミレーツ、カタール、エティハドだ。いずれも日本に就航しており、世界中の多くの都市へ就航している。いずれのエアラインも大型機を大量に保有し、特にエミレーツの豪華絢爛なA380はマスコミなどを通して話題を振りまいた。現在いずれのエアラインもA380を保有するに至っている。最近ではこれら御三家に加えターキッシュ・エアラインズも加わり、ビッグ4とも呼ばれつつある。
さて、今回入手したモデルはヘルパから近年リリースされたミドル・イースト航空だ。日本には就航していないのでちょっと馴染みが薄いが、他の中東地域のエアラインとは明らかに異なるデザイン的特徴がある。それは緑のテイストだ。このエアラインの国、レバノンは周辺国と異なり国土の多くが緑に覆われている。尾翼に描かれた大きな木はこの国を代表するレバノン杉だ。樹齢が長く生きる化石とも言われるこの木の森は世界遺産にも指定されており、レバノンのシンボルでもある。かつては中近東地域一帯に生息していたらしいが、気候変動に伴う砂漠化でその多くは失われた。現在も地中海性気候が卓越するこの地域は大変貴重である。
シンプルなデザインだが、世界遺産でもあるレバノン杉が堂々と描かれている姿は立派に思える。まさに中東のオアシスといった趣だ。観光要素も多いレバノンだが、周辺地域の紛争や内戦が度重なり情勢不安が多いのが現状。一刻も早く平和な地域となり、ミドル・イースト航空も中東のメジャーエアラインになって欲しいと切に願いたい。そんな思いを込めて眺めたいモデル。

2015/03/22

未入手だったヘルパモデル3機をまとめて入手☆

比較的最近にリリースされたモデルの中で買い逃していた大型機モデルがある。限定モデルでなくとも最近のモデルはロット数がかなり少ないので事実上の限定モデルと言えよう。一度チャンスを逃してしまうと二度とお目にかかれないというのもこの世界の鉄則になってきた。
さていつもお世話になっている専門店で、大手エアラインのA380でたまたま買い逃していたものが入荷していた。そう、カンタスのA380だ。なぜかこんなに有名どころなのに入手できずにいたのである。そのついでではないが、他にもこの機会を逃すと意外と入手できなくなりそうなモデルもまとめて入手した。

まずはカンタス航空A380!何と言ってもデカイ。特に尾翼から胴体の一部まで配されたカンガルーは圧巻だ。またこれだけオーストラリアを端的に象徴できるデザインもないだろう。まさに秀逸な尾翼デザインだ。カンタスの塗装はこのA380が一番良く似合っているかも知れない。

南半球続きでアルゼンチン航空のA330-200。これも最近リリースされたもので在庫が最後の1機だと言われて買ってしまった。南米のエアラインはモデル化に恵まれないので、この機会を逃すと少なくとも同一機種のリリースは絶望的だ。機体の美しいブルーは見る角度や光線によって様々に変化する。本当は何色なのか?店には1/400スケールのメーカー違い2種類の同エアラインモデルがあったが、これまたブルーの感じがずいぶん違う。個人的にはこの独特なブルーはパタゴニアの荒涼とした大地から見える空のイメージだ。

もうひとつはヘルパでいうところの定番エアラインKLMだ。B744の淘汰に伴い現在のフラッグシップとなりつつあるB773はぜひコレクションに加えたい一品だ。再販の確立は高いがその度に価格がアップする現状を考えての購入となった。

香港啓徳時代のホープ☆キャセイパシフィック航空L-1011

90年代までキャセイパシフィック航空と言えば、香港啓徳空港の着陸シーンがあまりに有名。その当時のなつかしいモデルを今回入手することができた。フラッグシップはもちろんジャンボジェットだったが、このロッキード社トライスター(L-1011)も人気を二分していたはず。
ダグラスDC-10と真っ向から競合した同じ3発エンジンを搭載した機種だが、受注数で明暗を分け淘汰されてしまった。DC-10やその後継機のMD-11は今でも貨物機で多数見られるが、L-1011はとうの昔に姿を消している。操縦性や安全性はL-1011の方が上だと言われていただけに大変残念だ。
モデルは香港がまだイギリス領だった頃のなつかしい塗装のもの。白と緑でデザインされた塗装パターンに赤いロゴタイプだけといったシンプルなものだが、どことなく英国を感じさせるセンスを感じる。このセンスの良さはもちろん今のデザインにも継承されている。DC-10とは異なり第2エンジンは真っ直ぐな寸胴ではなく、大きく下部へ湾曲している。そのためしっかり尾翼の面積を確保できている点は素晴らしい。まさにDC-10の欠点をうまく処理した構造だと言える。機体シルエットだけを見るとどことなく戦闘機を思わせる。これは機動性の良さに繋がってるのだろう。
当時キャセイパシフィック航空の機内で発売された限定パッケージでシリアルナンバーの証明書付きだ。当時のヘルパの一般品と比べてかなり精巧にできている。ぜひ英領時代キャセイ機モデルとしてジャンボ機も欲しい。

2015/03/15

アジアのVirginAtlantic☆エアアジアX A330-300

マレーシアを拠点にアジアで急成長を遂げたLCCとしてあまりに有名なエアライン。アジア各地に拠点を置き日本にもエアアジアジャパンがある。そのエアアジアグループの中で国際路線を専門に展開するブランドがエアアジアXだ。国内では成田、関空、新千歳へ乗り入れている。
ところでエアアジアはどことなくイギリスのヴァージン・アトランティックと似ていることにお気づきだろうか。奇抜なプロモーション、機内インテリアの色調、機体デザイン・・・。それもそのはず両社のCEOは大変仲が良く、互いに色んなインスピレーションを与え合っているという。ヴァージン・アトランティックのCEO、リチャード・ブランソンは音楽レーベル「ヴァージン・レコード」で起業、一方エアアジアのCEO、トニー・フェルナンデスはワーナーミュージック出身だという。どちらも音楽畑出身の実業家である。いろんな共通点があるのもうなずける。
さてモデルは価格的にすっかり高級モデルとなってしまったsky500からリリースされたもの。オークションで格安で入手できたのが幸いだ。モデルとしてちょっとマニアックなので競ることもなく落札できた。この機は機体全面に世界の都市が描かれている。東京タワーもしっかり描かれている。主翼のある中央付近にはマレーシアのシンボルとなった「ペトロナスタワー」がしっかり少し大きめに描かれている。白の機体をベースに世界の都市のシルエットを赤で描き、そのまま地平線が機体底部の赤塗装へと連続する秀逸なデザインだ。
急成長するLCCは世界を席巻しつつある。モデルの世界でもバリエーションが増えてきているので今後のリリースにも期待が膨らむ。

2015/03/14

英国らしさが凝縮された機☆英国欧州航空 BAC-1-11

とにかく小さな飛行機だ。第一世代ジェット旅客機と呼ばれる時代の英国機。この機は個人的には愛らしい顔が特徴だと思う。英国欧州航空(BEA)の当時の塗装は英国らしい紺と赤のツートンだ。さらに主翼にも両面に赤が塗装されている。当時の塗装としてかなり斬新だ。
モデルはヘルパとして初めてリリースしたエアラインとなる。既にinflight500製のトライデントを持っているが、色の風合いなど並べても全く違和感を感じない。たった2機ではあるが、眺めながら当時のヒースロー空港の様子が目に浮かびそうである。それだけ英国らしさがぎゅっと詰まっている。
B787やA350など最新型旅客機の話題が多い今、第一世代ジェット旅客機のモデルは1/500ではなかなかリリースされない。そういう意味でもちょっとレアな一品となりそうだ。


今夏も関空へ飛来予定☆アシアナ航空A380!

去年に続き今夏(6/3~7/14)も仁川~関空に投入されるアシアナ航空のA380。モデルは少し前にヘルパからリリースされていたが、このたびようやく手に入れることができた。このサイズのモデルともなると円安の影響でずいぶん値が張るので、最近では容易に手が出なくなってきた。
それにしても韓国の2トップエアラインはどちらも世界最大の旅客機A380を持っている。さらに大韓航空にいたってはB747-8i も導入予定である。あっぱれだ。それに引き換え日本のエアラインは実に現実的だ。一度破綻した日本航空は将来のコストを鑑みてエアバス機へのシフトを考えている。全日空もリーマンショック前まではA380の導入を検討していたようだが、現在はトータルコスト&環境負荷を重視した選定ポリシーだ。超大型機を持つインパクトは確かに大きい。それだけでエアラインのアピールとして活かせる。しかし世の中はハードからソフト重視の勝負になってきている。機内サービスや定時運行、キャビンアテンダントの対応など日本では「おもてなし」の度合いが明暗を分けるのかも知れない。
さてA380もコレクションは今回のアシアナ航空で8機目だ。1/500のラインナップで未収はカンタスと中国南方のみとなった。主翼の幅が広く飾るのに最も苦労するモデルである。それだけにモデルとしても迫力満点。世界のA380が一同に集合することは通常考えられないが、模型の世界ではそれは実現する。尾翼がひときわ大きいので並べて眺めるとそれだけで美しい。