2015/04/11

最近のヘルパウイングス製品の品質について★

世界的モデルエアプレーンに関する交流の場と言えば「Wings900 Discussion Forums」だろう。この中の1:500カテゴリーのスレッドを見ていて最近目立つ話題がある。それはヘルパの製品品質の劣化を嘆く声だ。「今こそヘルパをボイコットする時!」というスレッドがあるとかと思えば、「文句ばかり言わずに1:500にこだわる理由を語ろう」という肯定的なスレッドもある。いずれにせよ新製品やコレクション自慢の場だったはずのBBSがこのように荒れだしているのは事実だ。特に今年になって発売されたロッドに関して世界的に不良品が多のが理由のようだ。
代表的な不良品例として、「527293  Pan Am Boeing 747-100 "Test colors"」の機体前部にある機体名のスペルミス(○spark→×sprak)、「527323  SAS Scandinavian Airlines Boeing 737-800」のレジ番号の印字エラー、「527002 Delta Air Lines Boeing 767-400ER "Pink Plane"」のノーズギアの取り付けミス(前後が逆)などだ。このような事例が同一時期に重なってしまったというのは大変残念だ。ヘルパのような老舗ドイツメーカーがこのようなイージーミスに気づかず出荷してしまったのはちょっとした事件かも知れない。正式な謝罪と商品の交換を求める声もあがっている。
このようなスレッドを受けて1/400への転向を示唆する声も多い。一方ヘルパのミスは重大だが、1/500にこだわり続けたい声も多い。1/500は歴史が長い。コレクターの多くはこのスケールモデルの世界に多大な投資をしてきたので、スケールを鞍替えするのは大変な決断となろう。「ヘルパウイングコレクション」シリーズをはじめ1/500スケールモデルというのは、既に世界的な趣味のカテゴリーのひとつだ。鉄道模型で言うNゲージやHOゲージという世界と同じだ。
ヘルパ社は今回の不良品騒動をきっかけにもう一度原点を見つめなおしてもらいたい。同社を構えるディーテンホーフェン村はヘルパ城下町だったはず。この村の住民の多くがヘルパ関係者であり、自宅で内職する主婦も多かったと聞く。ドイツ国内生産にこだわり価格競争には加わらないブランド力を築き上げてきたことは有名だ。中国など海外での委託生産は納期の遅れが常態化し、特に検品体制が貧弱なのは承知のはず。近年の価格高騰の主な理由が人件費の高騰なら、それに見合った生産クオリティを中国の委託会社に強く求めるべきだと思う。それが無理ならドイツ国内生産に回帰する時だと思う。

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